<第4弾> なぜ過払い金請求を続けられたのか。他の業務との違いとは?

原案:司法書士 相澤 剛 更新

2009年(平成21年)10月に開業した相澤法務事務所は、2019年(平成31年・令和元年)で丸10年目を迎えました。
これも日ごろよりご愛顧いただいたみなさまのおかげだと深く感謝いたします。

司法書士を取り巻く環境も、時代ニーズの影響は避けられません。
これまで看板分野として掲げてきた「過払い金請求」もいずれ終息を迎えるでしょう。

そのとき、相澤法務事務所はどんなサービス体制で業界の変化と向き合うべきか? 
今から戦略を練る必要性を感じています。

司法書士の領域については、過払い金請求のほか、債務整理、不動産登記、相続登記、あるいは成年後見人や供託など多岐にわたります。

今後、当事務所でこれらの業務を取り扱う場合も、ただ「資格があってできるから」ではなく、私なりの考え・信念・哲学に基づきサービス提供に励みたいと考えています。
そうでなければ、ビジネス色に塗りつぶされるだけで終わってしまうでしょう。

では、司法書士業務に対する私なりの考えとは何なのか?
また、どのような信念・哲学のもと、事務所経営を前へ進めていくべきか?
これからお話させていただければと思います。

相澤がどのような司法書士で、当事務所がどのような考えに基づく経営方針か、みなさまにご理解いただく一助となれば幸いです。

司法書士となって10年~大切にしてきた想い~

司法書士となって以来、大切にしてきた想いは、依頼者の目線を大事にするサービスの提供。

その心がけを大事にすれば、多くの方に感謝され、スタッフのやる気も上昇、サービス品質も高まるということを、この10年の経営で学ぶことができました。

依頼者ファーストの姿勢は、これからも変わることはありません。

開業以来、過払い金請求業務をメインに活動

「先生にお願いして本当によかった」
「ありがとうございますの一言ではおさまらないほどの感謝」
「思っていたよりもスムーズ、戻ってきたお金も高額で、本当にありがとうございます」

これまで相澤法務事務所では、過払い金・債務整理の解決後に直筆のアンケートを3,000通以上いただき、ありがたいメッセージもたくさん頂戴しました。

これほど多くのメッセージをいただくということは、それだけ当事務所のサービスに満足する人がいると同時に、お金の問題に困っている人がたくさん存在することを意味します。

相澤法務事務所は、はじめから過払い金請求に特化していたわけじゃなく、登記関連の相談も受け付けていました。

しかし、お金に関する問題で困っている人が多い現状に直面し、次第に過払い金請求分野に軸足を移していく展開に。

相澤が最初に受けた過払い金請求のご依頼は、エポスカードから5万円を取り戻すというものでした。

報酬は1万円足らずでしたが、そのときお客様から菓子折りと感謝のお手紙をいただいたときの感動は今でも忘れません。

過去に払わなくて済む利息を払ってきた人は、業者に返還請求できる権利を持っています。

請求は個人でもできますが、弁護士・司法書士を介さない交渉では大幅に値切られる可能性が大。

それでは依頼者が泣きをみることになります。

無力な人たちが正当なかたちでお金を取り戻し、笑顔になってくれるために私たち司法書士が存在するのだということは、この10年間の活動を通して痛いほど感じてきました。

そんな想いを抱きつつ、サービス品質とユーザー満足度の向上に励み続けた結果、事務所は“過払い金のプロ集団”と胸を張っていえるほどに成長。

過払い金・債務整理の解決実績はゆうに5,000人を超え、現在も毎日のようにお問い合わせいただきます。

司法書士の独占業務である登記が花形とされるのに対し、借金問題は、どちらかというと業界内では「泥臭い」イメージです。

しかし、だからといって法律の専門家たちが、借金問題に悩む人が多い現実から目を背け、敬遠していては、助けを求めたい人たちが救われない格好になります。

私が借金問題一筋でこの道を歩んできた背景には、そのような業界の体質が少なからず影響していることも付け加えておきます。

依頼者ファーストを実現する3本柱

相澤法務事務所の行動指針ともいえるのが、依頼者ファーストという考え方です。

依頼者ファーストは、次の3本柱に支えられています。

費用 どこよりもリーズナブル
サービス力 丁寧な説明・アットホームな雰囲気・ニーズに合わせたサービス
ネット戦略 HPコンテンツのみで集客を図り、広告費ゼロを実現

費用

過払い金請求の費用は、安いほうがうれしいのは当たり前。

事務所に支払う報酬が高ければ高いほど、手元に戻る分は減るからです。

相澤法務事務所では、最初こそ基本報酬を少額請求していましたが、今は完全無料です。
成功報酬も、司法書士ガイドラインが定める上限より低い18~23%に設定。
また、出張費用や裁判実費もいただいていません。

奇妙に思われるかもしれませんが、それが依頼者ファーストだからです。

開業当初から依頼者がよろこんでもらえるためのサービスを心がけてきましたので、一度たりとも費用の値上げはしたことがありません。

可能な限り下げ、削れる分は削ってきた結果、たどりついたのが今の料金設定です。

サービス力

司法書士といえでもサービス業。

お客さんあっての仕事ですので、ユーザー目線のサービスには開業当初からこだわってきました。

一般に、法律のプロでもある弁護士・司法書士はどちらかというとお高く止まっているイメージ。

実際、「お客様、お困りですか? どんなお悩みですか? どんなふうに解決してほしいですか?」ではなく、「何困ってるの? 今から私の言う通りにすれば解決できよ」みたいに、この業界には先生風を吹かす人も少なからずいます。

私はもともとフリーター上がりの非エリート出身なので、どちらかというと目線は庶民に近く、「どんなふうに解決してほしいですか?」と聞く姿勢を大切にしてきました。

「秘密にしてほしい」
「債務整理にならないようにしてほしい」
「金額はいいからおおごとにはしたくない」

同じ過払い金請求の依頼者といっても、多様なニーズがあります。

過払い金請求業務をはじめた当初は、「家族に内緒にしてほしい」という依頼者が圧倒的に多かったので、情報漏洩を完璧に防ぐためのスキームも作りました。

今はそれほど過敏になる人は減り、和解方法も任意と訴訟で希望は分かれるため、好きな方法を選べる選択制を採用しています。

自分の意見を押し付けず、依頼者の要望に耳を傾ける。

これもまた、依頼者ファーストのあるべき姿です。

ネット戦略

インターネットを使った広告戦略は開業以来続けてきましたが、10年間ずっと順風というわけではありませんでした。

失敗も経験し、今では考えられないほどの広告費を投入。

すべては認知度を上げて当社のサービスを広く浸透させたい狙いからです。

インターネットを使いはじめたときから、この方法が依頼者ファーストにふさわしい集客ツールであることは漠然と考えていました。

2014年からは、デザイナーを雇用して自社でネットコンテンツを制作。

記事も相澤自ら執筆するなど自社プロデュースの制作に徹底してこだわり抜いてきました。

試行錯誤を繰り返しながらネット集客を強化し続けた結果、数年前にはついに広告費をゼロにすることができたのです。

コスト削減に成功すれば、費用を軽減するなど依頼者への還元もしやすくなります。

これも依頼者ファーストのひとつのかたちです。

大手事務所にしない理由とは?

開業当初から、個人事務所という形態にこだわってきました。

これは組織の原理といってよく、人数が増えるほど、サービスの質の低下を招きやすくなります。

トップの目も全体に行きわたらなくなり、見えない問題点が積もり積もれば組織も弱体化。

そんな事態を防ぐためにも、少数のスタッフで最高のサービスという目標を掲げてきました。

現在、相澤法務事務所は以下の職員体制で稼働しています。

代表社員 司法書士 相澤
特定社員 司法書士 2名
通常社員 司法書士 1名
一般社員 補助者  2名

事務所は法人化し、少数精鋭で固めています。

最適なサービスを全国の相談者に届けるべく、2018年から全国出張サービスも展開中。

2019年は半年で出張件数100件に迫り、順調に利用客を増やしています。

これは個人事務所ではとうてい叶えられない事業なので、法人化は結果的に正解だったといえます。

もちろん、相澤が大切にしてきた依頼者ファーストの精神は、各社員に継承。

今後、同じ志を共有してくれる同志を増やせないか模索しているところです。

これからの相澤法務事務所が想い描くこと

今後は、領域を広げて過払い金請求以外の業務も取り扱うことを考えています。

まずは、債務整理。

一時期、返済中の過払い金請求が多かったのですが、結果的に任意整理として処理することもしばしばでした。

債務整理も過払い金請求と同じ「借金問題」の分野で、需要はそれなりにあります。

依頼者ファーストを掲げる以上は、可能な限り費用を抑え、生活再建に役立ててもらえるようなサービスを心がけるつもりです。

また、可能性が見いだせるようなら、登記分野への進出も目指したい。

現状、登記は不動産会社ルート、もしくは銀行ルートから依頼が入るというような、業者頼みの側面が極めて強い業務。

HPコンテンツのみの集客を可能にしてきた相澤法務事務所としては、登記業務はHPからの個人依頼のみカバーし、それだけで収益が立つようにするのが目標です。

司法書士の業務は、過払い金請求、債務整理、登記、後見相続人など、多岐にわたります。

過払い金請求業務で培った経営ノウハウ、ネット戦略が生かせる業務スキームがほかの分野でも確立できれば、領域を広げてもよいという考えです。

もちろん、業務分野は異なっても依頼者ファーストで突き進む経営方針は守っていきます。

相澤法務事務所は、なぜ「過払い金」だったのか?

先述のとおり、最初から「過払い金請求で勝負しよう」と思って事務所を立ち上げたわけではありません。

新人の頃は仕事を選ぶ余裕などなく、登記はもちろん何だかよく分からない法律相談まで「何でもござれ」というスタンスで仕事を引き受けていました。

それが、いつの間にか過払い金請求に特化した事務所に。

成功するなんてみじんも思っていなかったのが、実績を重ねるうちに自信がつき、やがて「これで一番になれる」という確信へと変化。

なぜ、過払い金請求だったのか?
なぜ、ひとつに特化した分野を10年も続けられたのか?

振り返ってみたいと思います。

過払い金請求は、「個人案件」の業務

相澤が好むのは、業者経由で仕事が舞い込む「業者案件」ではなく、HP経由で個人様から直接依頼される「個人案件」です。

個人案件は、「解決してほしい」という依頼者の気持ちがダイレクトに伝わります。

HPをみて決めたということは、依頼者が当事務所のことを理解し
「ぜひここにお願いしたい」
「ここなら大丈夫」
との思いで依頼された可能性が高い。

こちらとしても、その気持ちに応えようと気合いが入りますし、よい結果を残したいとの想いでサービス提供に励むことができます。

過払い金請求は、そんなフェイストゥーフェイスで顧客と向き合える業務です。

ただ、最高裁の返還命令があるといっても、裁判所やお役所が間に入り、返還請求を後押しするわけではありません。

まして業者が弁護士・司法書士を紹介するわけでもありません。

過払い金の発生はみずから調べて確認するしかなく、交渉を任せる専門家も自分で見つけなければならない。

つまりは個人案件の業務で、私が好みとする仕事なのです。

第三者機関を介さず、自力でHPにたどりつき、「この先生なら任せて大丈夫」と思ってくれる個人様の依頼を大事にしたい。

過払い金請求はそんな個人案件だからこそ、やる気が湧いてくるし、長続きもできたといえるのではないでしょうか。

過払い金請求は、感謝される仕事

過払い金請求の依頼を引き受けていたら、この仕事は感謝される仕事だと気づきます。

払い過ぎた利息が戻ってくると言われても、「そんな話ある?」と思われる方も多くいて、実際に戻ってくると「こんなにたくさん? ありがとうございます!」と感謝の言葉を述べてくれる。

相澤法務事務所には解決後、直筆のアンケートもたくさん届き、うれしいことにお礼の言葉やよかったところなども書き添えていただき、感謝の言葉も見つかりません。

感謝される仕事だから、こちらとしてもいい加減に処理するわけにはいかず、がぜん「もっとがんばるぞ」と身が引き締まる想いで日々の業務と向き合えます。

その想いがさらにサービスのクオリティを上げ、お客さんからもまた感謝されるという好循環を生み出します。

感謝の気持ち、感謝されたいという想いは、まさに正のスパイラルを生む原動力。

これもまた、「個人案件」という土壌があるから、感謝という花を咲かせてくれるのだと思います。

業者が間に入ると、どうしてもビジネスライクになったり、しがらみにとらわれて依頼者本人の気持ちがないがしろにされたりといった問題が生じます。

依頼者との距離が遠くなると、ニーズに合わせたサービスも難しく、また感謝の気持ちも芽生えにくくなってしまう。

私はただ儲けがあればいいという考えには与したくないので、これからも個人からの直接依頼を大事にしていきます。

過払い金請求は、Googleとの相性がよい

過払い金の回収は業者との交渉を通じて行われ、結果次第では金額が上がったり下がったりします。

つまり、手続きノウハウや法的知識を備えるだけでは足りず、交渉スキルが非常に問われる分野です。

つまりは、実力がモノを言う世界で、本物が生き残り偽物は淘汰される、という厳しい側面もあります。

私は昔から、実力もないのに肩書きだけで偉そうにする人や、年齢が上だからといって簡単に出世できる社会のシステムに違和感を覚えていました。

本人の努力と磨き上げたセンスで勝ち残れる社会が健全であるという考えからも、過払い金請求業務は自分の性に合っているといえます。

集客方法もはやくからネットの可能性に目をつけ、アイディアを出しながらいかに受注につながるような魅力あるコンテンツを制作するかに心血を注いできました。

テレビ・ラジオのCMや雑誌広告などにもお金を投じてきましたが、やがて知恵とアイディアで勝負するSEOコンテンツへのシフトを強め、最終的にはネット戦略一本化で安定集客を可能とするレベルに到達。

このSEOはGoogleをはじめとする大手検索エンジンが評価するシステムで、良質コンテンツの継続生産で上位表示が狙えます。

しかし、いくら上位表示されても、実力が伴わなければ淘汰は免れません。

ネットの世界では、知名度があっても実力がないと化けの皮も剥がれやすいといえます。

相性がよいGoogleによるSEO評価システムがスタンダ―ドになったことも、自分にとっては追い風でした。

債務整理に対する考えと、これからのこと

債務整理は過払い金請求と関連性の高い業務であり、開業当初からそれなりに相談・依頼も受けていました。

しかし過払い金請求が多忙を極めるようになったこともあり、ただいまこの相談に関する受付はセーブしている状況です。

債務整理も個人案件であり、借金の負担を軽減する取り組みですので、依頼者からは感謝されます。

債務整理について私自身の考えと、今後の展望を語らせていただければと思います。

債務整理のビジネス化を許してよいのか?

過払い金請求と債務整理の大きな違いは、依頼者の持ち出しがあるかないか、です。

過払い金は戻ってくるお金から報酬を差し引くため、持ち出しはゼロ。

依頼者本人のふところを痛める必要がないので、こちらの気持ちの負担も軽く済み、この点も過払い金請求を専門としやすかった要素でもあります。

対して債務整理では、借金減額のために動いてくれた専門家に対し、成功の対価として報酬を支払います。

債務整理を希望するくらいですから、依頼者の生活は厳しい状態。

任意整理で利息をカットできるとはいえ、弁護士・司法書士に支払う報酬は決して安くありません。

弁護士・司法書士もボランティアではないので、一定の費用は請求してしかるべき。

ところが現状はそんな生やさしいレベルではなく、「取れるものは取れ」といわんばかりのビジネス化が横行していることに、懸念を覚えています。

「過払い金請求のビジネス化」は、本サイトでもたびたび取り上げてきたテーマです。

過払い金請求と債務整理は親戚のようなものですので、借金問題を専門とする事務所はおおかた両方の業務を取り扱っています。

となれば、債務整理サービスもおのずと営利主義に走りやすい構造に。

私が債務整理に本格的に乗り出すとしたら、このビジネス化の流れには乗りたくない。

返済に苦しむ依頼者の状況を改善するのを第一目的とし、費用の負担も最小限度に食い止められるようなスキームを構築したい、と考えています。

情報発信を強化して事務所選択をサポート

債務整理サービスを強化するにあたり、司法書士の増員は前提として、有益コンテンツの量産で欲しい情報の拡散を目指します。

この10年間の過払い金請求実績と、独自に編み出したネット戦略で、本サイトは月間10万PVを数える媒体に成長。

この実績とノウハウを生かした債務整理サイトが確立できれば、当事務所の受注が増えるだけでなく、ビジネス事務所に惑わされないような情報リテラシーを依頼者が獲得してくれることへの期待も高まります。

これらの話は、当事務所が債務整理に強い司法書士を養成し、かつ実績を積み上げ信頼を獲得していくのが前提であるのは言うまでもありません。

ただSEOコンテンツがもたらす成果と反響は過払い金請求の分野で実証済みであり、実績と信頼がついてくれば有益情報の拡散はそれほど難しくないと考えます。

優良事務所とビジネス事務所の見分け方ができるようになった結果、当事務所を訪れる人が増えるに越したことはありません。

ただ、それは相澤法務事務所でなくてもよいのです。

ほかの有能かつ誠実な事務所の発見につながってくれれば、本サイトが依頼者の利益に大きく貢献したことになります。

私が目指すのは、お金儲けでもほかの事務所を出し抜くことでもなく、借金の悩み解決に役立つ最適の情報、的確なアンサーの提供。

それには事務所の選び方だけでなく、家計簿の付け方や節約方法といった出費を抑えるための情報も含みます。

一番いいのは債務整理せずに自力で借金を完済する方法ですので、節約術から入るアプローチだってあるのです。

「節約が成功して債務整理せずに済めば事務所は損じゃないのか」

そんなことはありません。
依頼者が得するような情報をもたらせば感謝され、評判はよくなります。
また、私のサイトをきっかけに、依頼を受けた事務所にも感謝されるでしょう。

評判が高まれば信頼も上向き、検索順位にも好影響を与えます。
これぞ、依頼者ファーストが生み出す好循環システムです。

登記に対する考えと、これからのこと

司法書士の仕事をしていると、「なぜ登記をやらないんですか?」と聞かれることがあります。

その理由は、「過払い金請求とは真逆だから」といえば分かりやすいでしょうか。

過払い金請求を続けられた理由として、次の3つを申し上げました。

  • 1. 個人から直接依頼がくる案件であること
  • 2. 感謝されやすいこと
  • 3. 実力がある・ないがはっきり分かれること

登記は、これらと正反対といってよいかもしれません。

感謝されないとまでは言いませんが、やはり業者案件であるため、依頼者との距離が遠く、要望に合わせたきめ細かなサービスができるかといえば、難しいというのが正直なところ。

また、登記はルールにしたがい書類集めと作成をするだけで完了するので、実力云々の話ではありません。

それよりも、私が登記を専門としなかった一番の理由は、やはり「業者案件」であることは否めません。

不動産会社と銀行から入ってくる登記の仕事

そもそも登記とは、不動産や会社などの権利関係を社会に公示するための手続きです。

土地・建物の不動産登記、会社の法人登記、相続財産の相続登記などいくつか種類があります。

いずれも司法書士の独占業務ですが、なかでも花形といえるのは不動産登記でしょうか。

不動産登記の仕事は、不動産会社経由で入ってくるケースが多いため、業者案件という言い方をされます。

また、不動産登記の流れのなかで抵当権設定登記も発生するため、銀行もプレイヤーとして登場。

司法書士は、不動産会社もしくは銀行から、登記の仕事をもらう立場にあります。

仕事を与える側がもらう側より立場が強くなるのは、どんな業界でも同じ話。

「個人に向けて営業すればいいじゃないか」と思われるかもしれませんが、不動産登記は土地・家屋・マンションの売買取引が起きてはじめて必要性が生じます。

売買の時点で司法書士に出る幕はなく、仲介役の不動産会社、融資先の銀行の存在が大きい面は否めません。

不動産取引と登記はセットですので、大方の不動産会社はなじみの司法書士と提携しています。

銀行も、抵当権設定登記をスムーズに運ぶため、お抱えの事務所をいくつか持っているのが実情。

依頼者のほうは、多くの場合、不動産会社が紹介する司法書士に登記を任せる、という流れになるでしょう。

基本的に書類作成と提出のみの手続きですので、「司法書士はぜひこの人に!」とはなかなかなりにくい・・・。

これらの構造を踏まえると、司法書士が新規参入するには不動産業界・銀行業界に食い込んでいく必要があります。

登記の仕事を獲得するために、不動産会社に頭を下げて回り、場合によってはゴルフ接待やキャバクラ接待までして気に入られる努力をする。

これが業者案件の実態で、私にはとてもできそうにない・・・。

そういうわけで、登記は開業当初に知り合いや肉親からもらった案件のみ処理し、業者を通す依頼は、問い合わせも滅多にないこともありますが、ほどんど受けた記憶がありません。

司法書士はなぜ登記に群がる?

司法書士といえば登記と考える人は業界の内外問わず多い・・・。

「登記を手掛けてこそ司法書士」というイメージも根強く、過払い金や債務整理を専門とする事務所を見下す風潮もあるくらい。

司法書士試験の出題範囲、新人研修のプログラム、ともに登記のボリュームは多く、司法書士像の形成に影響を及ぼしています。

また、認定司法書士制度の歴史が浅くて訴訟専門の人口が少ない、司法書士会のお偉いさんのほとんどは登記専門という現状なども、そのような偏見を生み出す一因といえるでしょう。

儲かる・儲からないの話をすれば、登記は「うまくやればかなり儲かる」仕事といえます。

たとえば完売済み100戸マンションすべてをひとりの司法書士が引き受けるとしましょう。

1戸あたりの不動産登記が10万円だとして、10万×100戸=1,000万円の報酬となります。

このように、一棟のマンション丸ごと引き受ける案件は、莫大な報酬が発生することから「登記工場」とも呼ばれます。

この話からも分かるとおり、確かに登記はうまみのある仕事です。

ただ、これも不動産会社から仕事をもらわなければ、最初から存在しない話でもあります。

1,000万円もの仕事をくれる取引先、その関係はいつまでも大事にしたいと思うことでしょう。

そのような関係を「しがらみ」といいます。
私はこのしがらみが大嫌いなので、登記工場などと言われても背を向けたくなるのです。

登記分野に進出するなら、個人集客に力を注ぐ

今後、相澤法務事務所が登記業務を手掛けるには、「個人案件」のみ受注できるスキームを確立できるかどうか、にかかっています。

依頼者ファーストをモットーとするからには、WEBを利用して登記業務を効率化し、リーズナブルな費用を追求。

過払い金請求ナビの運営で培った情報の拡散力を駆使してHPのみの集客を狙います。

先述のとおり、不動産登記の顧客は不動産会社もしくは銀行からの紹介で流れる構造ができ上っています。

しかし、顧客は自ら司法書士を選べるのです。
例えば身内に相続が発生した際に不動産を所有していると、親から子へ名義変更(相続登記)することがあります。

これはまさに個人案件になる可能性が高く、事実相澤法務事務所では地元板橋区の方や、債務整理・過払い金請求の手続きを利用された方からの依頼は一定割合存在します。

もちろん先の不動産売買に必要となる不動産登記も相澤法務事務所のHPをみて、「司法書士は相澤先生でお願いします」と不動産会社・銀行に要望を出すことも可能。

登記が今のような業者案件でなく、依頼者個人が主役となる個人案件での依頼が一般的な時代になれば、「私の時代が来た」とあいきんくんは微笑むでしょう。

不動産登記シミュレーション!

不動産登記はどのような流れで進むのか?
具体的に想定してシミュレーションしてみましょう。

この不動産登記のシーンに登場するプレイヤーは以下のとおり。

【不動産】3,000万円のマンション

所 有 者  :Aさん
買   主  :Bさん
仲 介 業 者:X不動産
Bさんに 融 資:Y銀行
Aさんの 借入先:Z銀行
登   記  :司法書士K(X不動産の得意先)

ここでは、「抵当権抹消登記」「所有権移転登記」「抵当権設定登記」の3種類の登記が必要です。

Aさんが所有するマンションには、Z銀行の抵当権が設定されています。

このままでは売却できませんので、Bさんから支払われる3,000万円で一括返済。

これにより抵当権抹消登記を完了できます。

Aさんのマンションは正式にBさんのものとなり、所有権移転登記も完了。

BさんはY銀行から融資を受けているので、購入マンションには抵当権設定登記もなされます。

この一連の登記は、同日まとめて実施します。

Aさん、Bさん、X不動産担当、Y銀行担当、Z銀行担当、司法書士Kが一堂に会す中、所有権移転のための作業が開始されます。

集まる場所は、Y銀行のどこかの支店。

必要書類がすべてそろったことをKが確認し、移転作業にGOサインを出します。

この段階で、Y銀行がBさんの口座にお金を振り込み、Bさんはそのお金でマンション代金をAさんに支払います。

支払いを確認後、Kがすべての書類を持って法務局に出向き、3件の登記手続きをまとめて完了。

これがいわゆる登記の決済業務です。

Aさん、Bさんにとっての登記

Aさん、Bさんにとって一番大事なのは、とにかく不動産売買取引をすみやかに終えること。

Aさんからすれば3,000万円をきちんと振り込んで欲しい。

Bさんからすれば、銀行の融資を得てマンション購入にこぎつけたい。

不動産取引という大きな課題が解決すれば、あとは登記という形式的な手続きを完了して終わり。

その登記を誰に頼むかは大きな問題ではないため、X不動産から紹介された司法書士Kを疑うことなく起用。

X不動産にとっての登記

不動産売買と登記はセットです。

不動産会社からすれば、売買仲介するたびに登記をどの司法書士に任せるか探すのは手間以外の何ものでもありません。

登記も必要と最初から分かっていることなので、X不動産のように司法書士を抱えておくのが賢明。

不動産会社によっては、仲介手数料と登記費用をパックにして提示するところもあります。

そのため、司法書士へ支払われる登記費用は実質いくらなのか不透明な部分も。

お客さんのほうから「司法書士はこの人でお願いします」と言われることがない限り、X不動産は司法書士Kを紹介していればよいわけです。

Y銀行、Z銀行にとっての登記

Y銀行にとって抵当権の設定は、3,000万円の貸付を取りっぱぐれないようにするための必要措置。

Z銀行にとっての抵当権抹消は、返済が済んだことを示す完了手続きのようなもの。

いずれの手続きも、費用は銀行ではなく依頼人が負担。

Y銀行にとってのお客さんはBさんですが、どちらかというとお金を貸す側のY銀行のほうが立場は強い。

司法書士Kに支払う抵当権設定登記の費用は、当然Bさんの負担。

銀行としては、費用の高い・安いはあまり問題にならず、「ミスなく登記作業を終えてほしい」というのが司法書士に求める一番のリクエストではないでしょうか。

銀行だからブランドイメージも重視される中、司法書士が法務局へ行く途中大事な書類を紛失したりすれば・・・。

個人情報漏洩などと世間から騒がれ、騒動の火の粉は銀行にも飛び火することに。

そんな背景もあり、費用の安さより実績豊富で安心して任せられるベテラン司法書士で、となりやすい。

不動産会社が推薦する司法書士に任せれば安心、というのもあるでしょう。

司法書士Kにとっての登記

この不動産登記では、抹消・設定・移転の3ステップの登記すべてを司法書士Kが担当。

費用は、抹消登記2万円、所有権移転登記5万円、抵当権設定登記が3万円。
合計10万円がKの報酬となります。

このケースではKがすべての登記を引き受けたという話ですが、それぞれの登記を分担するケースもあります。

たとえば司法書士Kが所有権移転登記、司法書士Mが抵当権抹消登記、司法書士Nが抵当権設定登記というふうに、共同でそれぞれの登記を担当するというもの。

銀行がそれぞれお抱えの司法書士がいる場合(Y銀行=司法書士N、Z銀行=司法書士M)、分担制になる可能性が高いといえるでしょう。

Kからすれば一人制のほうが報酬は高いので、X不動産のような取引先は大変ありがたく、大事にしたい存在なのです。

離婚問題の解決は司法書士の仕事?

ごくまれにですが、「離婚問題は扱っていないのですか?」と聞かれることがあります。

離婚問題・・・ドロドロとしたイメージですね。

認定司法書士である以上、140万円以下の慰謝料請求なら代理できますが、今のところ当事務所でこの業務を扱う予定はありません。

離婚相談業務について、相澤なりの見解を述べてみます。

離婚問題は、法律だけで処理できない部分も

過払い金請求は感情が入り込む余地もなく、答えや解決プロセスは明快。

回収額の見込みや入金日までの目安は数値化できるし、メリット・デメリットもはっきりしているから言語化もたやすい。

このあたりが、合理的に進めるのが好きな私にピッタリ、ともいえました。

翻って離婚問題はというと、過払い金とはまるで正反対。

感情が入り込む余地が大きすぎるし、多くの場合、相談者の負の感情は理屈や法理論の上位にきている。

当然ながら、感情というものは数値化できません。

不倫、DV、ギャンブル、病気、借金、ウソ、裏切り・・・離婚したいと思うにいたる理由はさまざまで、憎しみや嫌悪の深さも人それぞれ。

ずっと一緒にいた夫婦の、別れる別れないの話をどうまとめるか?

大きな争点となる慰謝料を過去の判例に基づいて判定し、それが高額だったとしても果たして本人は心から納得するでしょうか?

  • 法律家 「そうですねー、このケースでは慰謝料○○万がいいとこですかねー」
  • 相談者 「こんなひどい目に遭わされたのに、たったそれっぽっち?」
  • 法律家 「いやいや、△△さんの資力や家庭状況、不貞行為の内容などを鑑みて過去の判例に照らせばだいたいこの額が妥当なんですよ」
  • 相談者 「納得できない、そんなんで納得できない・・・私の人生返して・・・」

いくら法律家らしく理路整然と言葉を並べても、心に大きな負荷を抱えた相談者にスッキリしてもらうのは容易ではありません。

このように離婚問題は、感情が入り込む余地が大きすぎて、解決までの道筋も複雑怪奇です。

慰謝料の相場もあってないようなもので、原因の内容、双方の事情など、さまざまな面を考慮して決められます。

1億円の慰謝料をもらっても、こんがらがった糸はなかなか元には戻らないかもしれない。

本人の中で「もうこの問題は終わった」と納得しなければ、感謝もされないでしょう。

離婚問題にはそのような難しさがあり、元来合理的な性格の私には不向きの分野という感じしかしません。

もし離婚分野に進出するなら・・・

離婚問題に直面した妻(夫)の相談に乗るのなら、慰謝料の算定だけでなく、心のケアも重要だと考えます。

傷ついた心を法律の力で解決するのは難しいため、「カウンセリング部門」を設置してプロのカウンセラーによる面談を実施。

大きなストレスを抱える相談者の心の声を聞き、適切なアドバイスの提示に努めるというサービスです。

1日もはやく前を向いて歩いていけるよう、司法書士とカウンセラーが両輪となってバックアップします。

慰謝料の金額は、過去の判例に沿って決めるしかなく、これは法律の知識でできること。

心のケアについては、弁護士・司法書士は完全に専門外なので、カウンセリング資格を持つプロに面談を任せるのが最適のアプローチではないでしょうか。

あるいは、私自身がカウンセリング資格を取得する、という方法でもいいでしょう。

いずれにしても、離婚問題には法律でカバーできることとできないことがある、という割り切りが大切。

この方法で相談者が心から納得してくれる保証はありませんが、慰謝料のみの解決アプローチより、多少前進すると思われます。

おそらく、離婚問題に100%の解決方法はないでしょう。

しかし、これは過払い金請求でも同じです。

元金利息ともに100%戻ってくるのはまれで、どこかで妥協している依頼者は少なくありません。

それでも過払い金請求は、90~95%の満足度を得ることは可能です。

離婚問題も、心のケアという別角度からのアプローチを試みることで、50%だった満足度を60、65%に上げる努力をしよう、ということです。

やるからには、できることを徹底してやる、というのが、あいきんくんのモットーですから。

まとめ

相澤は、個人案件で100%の力を発揮する司法書士です。

現在受任割合が少ない登記業務も個人案件ならよろこんでお引き受けしたい、と考えています。

いずれ、司法書士として全分野で最高のサービスを提供できる事務所になれるよう、できる限りのことを尽くしていくつもりです。

調査費用0円まずはあなたの過払い金を確かめて下さい。

相澤法務事務所の優良なサービスを自信をもってお届けします

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