原案:司法書士 相澤 剛 更新
過払い金交渉の相手となる金融業者は、大きく分けて消費者金融とクレジット会社の2種類。
業態が異なるだけに、注意すべきポイントも違う。
さらにそこから業者が細かく別れ、それぞれに発生時期や返還率、回収期間、デメリットといった押さえておくべき情報がある。
これらをひとつ一つ整理していけば、手続きの際に大きく困ることもないだろう。
そういうわけで、今回は依頼する前に知っておきたい業者情報を教授する!
【目次】過払い金請求 ☆業者の奥義13☆
デメリットの体験談
そのむかし、彼らは“サラ金”と呼ばれた。
お金を貸して利益を生み出すスキームは、基本的に変わらない。
貸金業法改正のあおりをうけ、あれほどの損害金を出してなお、銀行と一体化するなどの戦略でしぶとく生き残ってきた。
ここでみておきたいのは、業界再編によって生まれた新旧カードの違い、今後過払い金請求件数が減るにしたがい、交渉に影響がでるのか、についてでござる。
生き残りをかけた業界再編により、消費者金融と銀行の境界線があいまいになった。
プロミス・レイクなどがそのよい例でござる。
むかし使っていたカードが、いつの間にか銀行系カードに切り替わっていたなんて話は珍しくない。
依頼者が気になるのは、吸収・統合された旧カードの過払いはどこに請求すべきか、また対象となるカードはどれか、ということだろう。
銀行と合併した業者が取り扱うカードを以下の表にまとめてみる。
業者 | 過払い金請求対象 | 対象外 |
---|---|---|
アコム | アコムカード | 旧キャッシュワン バンクイック マスターカード 三菱UFJ銀行カードローン |
プロミス | クオークローン 三洋信販 |
旧アットローン 三井住友銀行カードローン |
レイク | 旧コーエークレジット 旧GEコンシュマーファイナンス 新生フィナンシャル |
新生銀行カードローン |
銀行系カードローンは、法定金利のため過払い金とは関係ない。
また、対象となる旧カード分も、完済してから過払い金請求するほうが確実で安心でござるよ。
「過払い金バブル」と呼ばれた平成20~平成23年頃と比べると、利息返還金総額は減少傾向にある。
年度 | 利息返還金(億円) |
---|---|
平成28年度 | 2,543 |
平成27年度 | 2,563 |
平成26年度 | 2,585 |
平成25年度 | 2,417 |
平成24年度 | 3,727 |
平成23年度 | 5,617 |
平成22年度 | 5,372 |
平成21年度 | 5,095 |
平成20年度 | 5,910 |
平成19年度 | 4,565 |
平成18年度 | 2,936 |
過払い金バブルの頃は、業者が防戦一方、「依頼者(事務所)>業者」という力関係だった。
しかし、このまま件数や返還金が減っていくと、業者の財政状況が持ち直すこと「依頼者<業者」の逆転現象が起こるケースも。
となれば、比較的対応がよかったアコム・プロミスあたりの出方が豹変しないとも限らない。
その一方で、業者サイドの経営の見通しがよくなることで、過払い金返還訴訟の対応もよくなる、という見方も捨てきれない。
いずれにしても、推移によっては、業者の交渉スタンスが変化する可能性があるとみるべし。
状況の変化に振り回されないためにも、はやめに動くことをおすすめする。
資金力・知名度・利用率いずれもトップクラスのアコム。
では過払い金の世界でも実力は横綱かといえば、決してそんなことはない。
バックにいるのが三菱グループという名門だけに、返還率・回収期間ともに優等生でござる。
注意点は、マスターカードやキャッシュワンなど、関連カードとの関係性。
<アコム過払い金の発生時期>
平成19年6月17日まで
アコム相手であれば、裁判せずとも8割回収は固い。
裁判すれば、元金は満額回収、利息も半額は取り戻せる。
<アコム和解基準・早見表>
方法 | 返還割合 | 回収期間 |
---|---|---|
裁判なし | 80% | 2ヶ月 |
裁判あり | 100%+利息 | 4~6ヶ月 |
「とにかくスピード優先」という人は、裁判なしがおすすめ。
「時間がかかってもいいから満額」という人は、最初から訴訟を視野に入れるべし。
拙者の事務所では、もめやすい利息は半額にとどめて回収を目指す。
そのほうがトータルでみてバランスのよい回収になるでござる。
アコムは消費者金融ながら、「マスターカード」と呼ばれるショッピング枠の利用が可能。
そっちのほうで残債があると、借金が残ったままの過払い金請求となるため、不安があれば返し終わってから請求すべし。
ちなみに、ショッピング枠は過払い金の対象外なので勘違いしないように。
旧キャッシュワンやじぶん銀行でキャッシングしていた方は、過払い金対象外となる。
以前はキャッシュワンも含めて手続き対象だったが、当時と違う点に要注意。
古いホームページには「キャッシュワンも過払い金出ます」みたいな情報が書かれているため、惑わされないようにするでござる。
バンクイックとは、三菱UFJ銀行のカードローン。
バンクイックの返済ができない場合、アコムが保証会社になって取り立てることに。
バンクイックを利用中でも、アコム相手の過払い金請求は可能。
ただし、バンクイックで延滞があれば、アコム手続きでのデメリットは否定できない。
デメリットを回避するためにも、きちんと完済してから手続きに入ることをおすすめする。
アコムは元金満額回収がマスト
デメリットを把握し、腕のよい事務所を選ぶべし!
プロミスもまた、メガバンク系列の消費者金融として生まれ変わった。
吸収合併などの変遷をたどり、現在の正式名称は「SMBCコンシュマーファイナンス」。
グレーゾーン時代の面影はもはやなく、銀行カードローンとその体質はほとんど変わらない。
<プロミス過払い金の発生時期>
平成19年12月18日まで
プロミスもアコム同様、過払い金の戻りは非常によい。
裁判なしだと対応が悪いが、いざ法廷の場となると態度をコロッと変えて物腰も柔らかくなる。
<プロミス和解基準・早見表>
方法 | 返還割合 | 回収期間 |
---|---|---|
裁判なし | 90% | 3ヶ月 |
裁判あり | 100%+利息 | 4~6ヶ月 |
プロミスは、消費者金融のなかでももっとも回収しやすい業者でござる。
SMBCCFに名称が変わってからは、魂まで銀行に売りわたしたのか、値切るなどの強硬姿勢はとらなくなった。
ただ、銀行体質にありがちな、「融通がきかない」「マニュアル優先」などの点で不便に感じる部分はある。
それでも、依頼者からすれば親切な業者に映るだろう。
プロミスに吸収合併されたクオークローン、かつて利用していた人は、過払い金請求できる可能性がある。
クオークローンはすでにないので、請求先はプロミスになる。
契約途中でプロミスへ移行した場合、「切替」と「譲渡」の2パターンがある。
過去の最高裁では、「切替」のみ有効という判断が下された。
そのため過払い金請求対象は切替のみとなる可能性が高いが、詳しくは専門家に相談するのが一番でござる。
三洋信販は、かつて九州を拠点としたキャッシング業者。
プロミスと合併したため、むかし三洋信販ユーザーだった人はプロミス相手に過払い金請求できる可能性がある。
なお、三洋信販の金利はグレーゾーン金利マックスの29.2%。
プロミス過払い金より高額となる傾向。
アットローンは銀行系カードローンのため、当初から法定金利の契約。
だから、過払い金ははじめから対象外でござる。
同じように、三井住友銀行カードローンを利用している方も、過払い金とは無関係。
ただ、このカードローンはプロミスが保証会社となる。
これもバンクイック同様、完済していれば何の心配もなし。
三井住友銀行カードローンで延滞がある場合は、影響があるかもしれない。
もはや銀行カードローンと変わらないプロミス
裁判を視野に交渉を進めて早期決着を!
銀行の力を借りず、弁護士・司法書士相手に単独で過払い金闘争を展開するのはアイフルくらいしかないだろう。
数年前にADR(私的整理手続き)を行い、倒産の噂が立つも、今は危機を乗り切ったとする見方が大勢でござる。
巨大資本のバックがないため、アコムやプロミスにはないデメリットに注意。
スピード解決を望む人は、裁判しない方法を検討するのもありかもしれない。
<アイフル過払い金の発生時期>
平成19年7月まで
名だたる消費者金融のなかでも、アイフルはもっとも手ごわい存在。
返還率も、主要業者とくらべすこぶる悪い。
満額回収を望むなら、長期戦は避けられないとみるべし。
<アイフル和解基準・早見表>
方法 | 返還割合 | 回収期間 |
---|---|---|
裁判なし | 40~60% | 2ヶ月 |
裁判あり | 100%+利息 | 8ヶ月~1年 |
アイフルは、裁判になるとガンガン抵抗してくるため、専門家・依頼者ともにストレスがたまりやすい。
また、両社の分断を図るような手も使って惑わしてくる。
だから、争いは好まないという方は、アイフルのこうした特徴を熟知しておく必要がある。
アイフル最大のデメリットは、返還率が極めて低いところ。
ほかの業者にはみられないような強硬姿勢になるのは、銀行のバックがないことが大きい。
また、アイフルは控訴もいとわない業者として知られる。
控訴手続きの書類が自宅に郵送されてくるため、借金を家族に隠している方は大きなダメージを受けるかもしれない。
それゆえに、交渉に入る前に専門家との間で綿密な打ち合わせをするのが大切でござる。
資本は弱くても、交渉力はメガトンクラス
早期解決を望むなら
妥当なところでの和解がおすすめ!
現在は新生銀行グループ傘下で、名称も「新生銀行レイク」「レイクALSA(アルサ)」とネコの目のように変わってきたレイク。
変身すること忍者のごとしだが、依頼者にとって重要なのは、今のレイクの財政状況や経営方針、そして過払い金の対象に関する情報だろう。
一応銀行グループだが、メガバンク系と比べると盤石とはいえず、交渉スタンスにもそれが表れている。
新生銀行系のカードを利用してきた方は、請求先や取引履歴の内容に注意すべし。
<レイク過払い金の発生時期>
平成19年12月1日まで
銀行傘下のレイクは財政状況も悪くないため、裁判を打てば元金の100%回収も可能でござる。
<レイク和解基準・早見表>
方法 | 返還割合 | 回収期間 |
---|---|---|
裁判なし | 80% | 2ヶ月 |
裁判あり | 100%+利息 | 3~5ヶ月 |
もともと、レイクは消費者金融のなかでもっとも払いがよかった。
しかし、かつての親元GEが経営から身を引いたため、資金難に。
これをきっかけに、レイクの対応はやや強硬路線へとシフトした。
レイクは、過払い利息について徹底して争う構えのため、裁判をしても元金の満額回収がいいところ。
利息まですべて取り返したいのであれば、判決まで争うことになる。
レイク関連のキャッシングで、過払い金請求対象となるのは次のとおり。
これらの名称時代にレイクから借りていた人は、過払い金の有無を調べる価値あり。
とくに、旧コーエークレジットは合併したのが平成12年くらいだから、ほっとくと時効になる恐れも。
はやめに動くことをおすすめする。
新生銀行グループには、かつて新生カードという会社があった。
このカードは最近、アプラスと合併しており、過払い金があればアプラスが請求先になるでござる。
目まぐるしい名称の変遷に惑わされるな!
交渉では裁判を打って元金満額回収を目指そう!
CFJは、シティ銀行グループの消費者金融でござる。
現在、新規の貸付は行っておらず、過払い金請求のみ対応している状況。
<CFJ過払い金の発生時期>
平成19年8月まで
<CFJ和解基準・早見表>
方法 | 返還割合 | 回収期間 |
---|---|---|
裁判なし | 50% | 3ヶ月 |
裁判あり | 70%~100% | 4~6ヶ月 |
CFJの抵抗の激しさはアイフルと同等とみてよい。
裁判に入ってもなかなか和解に応じてくれないし、満額回収しようと思えば長期化は避けられない。
利息を含む100%の回収を望むなら、完全試合を方針とする弁護士事務所への相談をおすすめする。
大小合わせて50社くらいの業者が合併して生まれたCFJには、いろいろな貸金業者のカードが関わってくる。
そのなかでも代表的なのが「アイク」「ユニマットライフ」「ディックファイナンス」の3種類。
「ディック」「アイク」のカードを同時所持している方、あるいは「アイク」分を「ディック」で借り換えた方は、取引履歴が何口かに分かれて出てくるため、細かく確認を。
現在新規の貸付は行っていないCFJだが、これらのカードを利用していた方は過払い金が発生する可能性があるため、時効にならないようにはやめの調査・請求をおすすめする
財政にゆとりがないCFJ
抵抗はアイフル並みに激しいから要注意!
シンキ(ノーローン)はアイフル・CFJの次くらいに手ごわい消費者金融。
現在は「新生パーソナルローン株式会社」に名称を変えて貸金業を営む。
なお、シンキは平成19年頃から正常金利に改めており、それ以降の契約は過払い金請求の対象外でござる。
<シンキ和解基準・早見表>
方法 | 返還割合 | 回収期間 |
---|---|---|
裁判なし | 70% | 3ヶ月 |
裁判あり | 100%+利息 | 8~12ヶ月 |
シンキも、なかなかのくせ者。
消費者金融のなかでも回収はてこずるほうで、レベル的にはレイクとアイフルの中間くらいといったところか。
新生グループといっても、シンキは独立業者でござる。
過払い金請求先もレイクではなくシンキなので、間違えないようにしよう。
新生グループ傘下となったが、対応はレイクと同じというわけではないようだ。
下手な事務所に依頼すれば安易に妥協して大幅に減額される恐れもあるから、実力ある専門家に相談しよう。
シンキはシンキであって新生銀行ではない
時間はかかるが、満額目指すなら裁判を!
買い物や月々の支払にも便利なクレジットカード。
カード機能にはキャッシング枠もあり、そのむかし、多くの信販系業者は消費者金融同様、法の穴を利用して高金利で貸し付けていた。
ユーザー層をみると女性が多く、丸井グループのエポスはその典型といえる。
クレジットカード会社も、2007年以降法定金利に切り替えたため、それ以前の利用者が過払い金の対象になるでござる。
<主なクレジット業者一覧>
業者 | 関連カード |
---|---|
エポス | ゼロファースト |
セゾン | UCカード |
オリコ | アメニティ・Upty(アプティ)など |
ニコス | マイベスト・DCカードなど |
セディナ | 旧OMC・旧セントラルファイナンス・ 旧クオークなど |
こちらでは、クレジットカード全般にいえる注意点をまとめたので参考にしてほしい。
クレジットカードの特徴は、キャッシング枠とショッピング枠に分かれるところ。
このうち、過払い金請求の対象となるのはキャッシング枠のみ。
ショッピング枠は最初から法定金利だったため、払い戻しは発生しない。
また、ショッピング利用はそのままの状態で、キャッシングの過払いのみ返還してほしいと申し立てても、応じてくれないから気をつけるべし。
さらに、ショッピング利用分を残したまま手続きに入ると、過払い金請求ではなく債務整理扱いとなるケースも。
「知らないうちにブラックリストに登録してしまった・・・」とならないよう、しっかり支払いを終えてから手続きに入るべし。
クレジットカードは、スマホ代や電気・ガス・水道などの公共料金の支払いもできるから便利でござる。
しかし、これが過払い金請求では落とし穴になるから油断ならない。
ショッピング枠から毎月公共料金を引き落とすユーザーも、さぞ多いことだろう。
請求の手続きに入るのなら、ショッピング枠の引き落としをそのままにしてはいけない。
引き落とし先を変更しないと売り上げが確定するまで、業者との和解交渉を進められないのでござる。
支払い方法をクレジットでまとめていた人ほど、切替などの時間が必要なため、面倒でもはやめに動くのが肝心でござるよ。
クレジットカードは、実に種類が多い。
たとえばニコスだけでも、日本信販・マイベスト・DCカードなどがからんでくる。
クレジットの過払い金請求では、原則すべてのカードが手続きの対象となる。
ニコスの例でいえば、マイベストの利用はそのままでニコスカードのみ過払い金請求の手続きに入ることはできない。
1枚だけを特別に分離などできないため、カードの利用状況はすべて把握するように。
自己判断は危ないから、弁護士・司法書士を頼るようにしよう。
「過払い金請求が終わったら、またセゾンで買い物しよう」
ちょっと待った。
クレジットカードの過払い金請求では、原則利用していたカードは解約となる。
セゾン相手に過払い金請求すれば、ユーザーは二度と同じカードでショッピングなどできないのだ。
そんなセゾンユーザーは、またクレジット利用したいと思ったらエポスやニコスなど別のカードを作るしかない。
なお、エポスのように業者によっては再発行に応じてくれる例外もある。
すべてエポスのような業者ばかりではないから、ひとつ一つ詳しくみていくことにしよう。
丸井グループのエポスも2007年以前は、利息27%を請求していたため、該当者ははやめに返還請求しよう。
イメージを重視する大企業だけに、過払い金請求交渉ではもめたくない、というのが彼らの本音。
交渉ではその点をうまくつけばよいのでござる。
<エポス過払い金の発生時期>
平成19年3月15日まで
<エポス和解基準・早見表>
方法 | 返還割合 | 回収期間 |
---|---|---|
裁判なし | 100% | 2ヶ月 |
裁判あり | 100%+利息 | 6ヶ月 |
エポスは、裁判なしの任意和解でも元金満額回収に応じてくれる、数少ない良心的な業者のひとつ。
入金もスムーズで、過払い金利息の返還に対しても柔軟に対応。
次に掲げる、相澤法務事務所の過払い金請求の回収方針を理解し、利息返還に協力してくれるのがエポスなのだ。
ちなみに、エポスは過払い金請求したあともカード作成に快く応じてくれる。
だから、その後またエポスを利用したい方は、遠慮なく窓口で相談してみるとよいだろう。
ゼロファーストとは、かつて丸井グループが提供していたキャッシング専用カード。
エポスカードに吸収された際、返済途中の債務は合算処理された方が多い。
そのため、エポスカードで過払い金請求する場合、ゼロファーストは完済してもエポスのショッピングは利用中だと、合算手続きになる可能性があり、その際は債務整理扱いになる可能性もあるため注意が必要でござる。
ゼロファーストを利用していた方は、その旨弁護士・司法書士に申告するようにしてほしい。
エポスは、スルガ銀行カードローンの保証会社でもある。
そのため、スルガ銀行カードローンの返済ができなくなると、エポスカードが代位返済する仕組み。
また、同時にエポスカードを利用していた方は、増額審査に影響がでる恐れもある。
もうひとつの注意点が、スルガ銀行カードローン返済中で完済したエポスカードまたはゼロファーストの過払い金請求における、ブラックリストとの関係。
スルガ銀行カードローンの債務整理扱いとならないためにも、受任段階で過払い金請求したい旨を申告しよう。
裁判なしでも元金満額
裁判ありで利息まで回収可能。
銀行カードローン利用者は
受任段階の申告を忘れずに!
セゾンもまた、返還率・回収期間ともに好条件の優良クレジット業者。
西武グループで資本面も盤石なことから、倒産などの心配もなし。
なお、過払い金請求対象はキャッシング枠のみで、ショッピングリボ払いの分は無関係でござる。
<セゾン過払い金の発生時期>
平成19年7月13日まで
<セゾン和解基準・早見表>
方法 | 返還割合 | 回収期間 |
---|---|---|
裁判なし | 100% | 3~4ヶ月 |
裁判あり | 100%+利息 | 5~6ヶ月 |
拙者の事務所基準だと、裁判なしでも元金の全回収は難しくないでござる。
ただし、未熟な弁護士・司法書士の先生や、実力不足の事務所だと甘くみられ、7,8割くらいで値切られる可能性も。
しかも、きらいな事務所にはとことん抵抗するというスタンス。
本人交渉だとさらに回収は難しくなるため、経験豊富な専門家への相談をおすすめする。
セゾンには、UCカードという別のクレジットカードもある。
UCカードも過払い金請求の対象だが、出る場合と出ない場合があるため、詳しくは専門家に相談を。
また、過払い金請求するとUCカードが使えなくなる点に注意してほしい。
裁判なしでも元本満額回収は難しくない!
ただし、下手な事務所に頼むと
値切られるから要注意!
むかしは日本信販カードとして知られ、最近は三菱UFJとの合併により三菱UFJニコスとして生まれ変わる。
ニコス過払い金請求者の特徴は、DCカードやマイベストなど複数カードの利用が多いところ。
過払い金請求する場合、すべての関連カードが手続きの対象となるでござる。
<ニコス過払い金の発生時期>
平成19年1月まで
<ニコス和解基準・早見表>
方法 | 返還割合 | 回収期間 |
---|---|---|
裁判なし | 90% | 4ヶ月 |
裁判あり | 100%+利息 | 4~5ヶ月 |
アコムを抱える三菱UFJ系列のクレジット業者だけに、過払い金交渉もしたたか。
請求書のみの交渉では満額回収は難しく、利息含めパーフェクト回収を望むなら裁判が妥当でござる。
基本的には、返還率・回収期間ともに良心的に対応してくれるので安心。
また、入金までの期間も平均2か月前後とはやめなのも特徴でござる。
日本信販・マイベスト・DCカードなどの関連カードを利用している方は、すべて三菱UFJニコスが過払い金請求窓口となる。
また、ニコスカードのショッピング枠に借金が残っている場合、完済扱いにならず残高と過払い金の相殺となる点に注意が必要。
元本の全額を取り戻したいのなら裁判を!
複数カードを所持する人は
完済してから手続きに入ると安心!
みずほ銀行と関連が強いオリコ。
資金面の不安はなく、満額回収も難しくない。
ただ、融通がきかない面があり、そのせいで入金日が遅れるなどいくつか注意点がある。
<オリコ過払い金の発生時期>
平成19年3月まで
<オリコ和解基準・早見表>
方法 | 返還割合 | 回収期間 |
---|---|---|
裁判なし | 100% | 8ヶ月 |
裁判あり | 100%+利息 | 6ヶ月 |
返還割合が高い点は、エポスやセゾンなどの業者と変わらない。
注意したいのが、入金日。
裁判なし・ありで回収期間のねじれ現象が起きるのが、ほかにはない特徴でござる。
オリコの言い分によれば、予算設定の都合上、計画通りに和解する方針を厳守した結果、とのこと。
そのため、裁判判決も辞さない強気の姿勢で交渉に臨み、1日もはやい入金を促せるかどうかか、交渉のポイント。
この点を知らない事務所に頼むと、いたずらに入金が遅れる可能性があるのだ。
オートローン利用中の過払い金請求は、ふたつを切り離せないため注意が必要でござる。
また、オリコにはアメニティ・Upty(アプティ)など複数のカードがある。
これら他のカードを利用中の方は、すべてのカードが手続き対象となるため、弁護士・司法書士に事前申告するように。
もっとも無難な方法は、すべてのローンを返し終わってから手続きに入ること。
これだと、ブラックリストなどのリスクも防止できる。
オリコ過払い金請求では、業者への確認と事務所への事前申告が大切。
支払いはよいが
入金が遅れがちなのがネックのオリコ。
オートローンなど他サービスの
利用状況の確認も忘れずに!
ダイエー関係の「OMC」、「セントラルファイナンス」、「クオーク」の合併で生まれたのが、「セディナ」。
これもまた銀行系列のため、財政状態は良好。
「OMC」と「セントラルファイナンス(SF)」では過払い金発生の時期が異なるため、事前確認も忘れずに。
<セディナ過払い金の発生時期>
OMC:平成19年9月1日まで
SF :平成19年4月まで
<セディナ和解基準・早見表>
方法 | 返還割合 | 回収期間 |
---|---|---|
裁判なし | 100% | 6ヶ月 |
裁判あり | 100%+利息 | 6ヶ月 |
セディナは、平均して対応良好と評価できる。
ダイエーOMカード時代からの取引だと、取引履歴の開示に3か月ほどかかる。
それ以外はスムーズな対応を期待してよいでござる。
ただ、入金日が多少遅い傾向があり、少しでもはやい処理を望む方は裁判がおすすめ。
セディナ過払い金請求では、旧OMC、旧セントラルファイナンス、旧クオークといったすべての関連カードの契約が手続きの対象となり、分離はできない。
たとえば、旧OMC分のみ過払い金請求を行い、旧セントラルファイナンスカードはそのまま利用を続ける、といった使い方は不可能。
また、セディナカードのショッピング利用がある場合、残高と払い戻しの相殺となる。
はやい入金を望むなら、裁判がおすすめ。
関連カードが豊富にあり
分離できない点に注意が必要!
過払い金 デメリット
プロミス、セゾン、アイフルなどの大手キャッシングほか、小さい会社2社ほど借りていました。
全部で5社に過払い金があったわけですが、果たしてすべての業者から回収できるのか不安でいっぱい。
すべて返済は終わっていても、5社まとめての請求にデメリットとはないのか?
相手はあの消費者金融なので、嫌がらせもあるんじゃないかとか、心配事は尽きなくて・・・。
具体的にどんなデメリットがあるのか詳しく知りたい気持ちでいっぱいでした。
その情報を教えてくれたのが、相澤法務事務所のサイトでした。
アイフルが手ごわいとか、プロミスはそれほど難しくないとか、業者別にまとまっていてとても分かりやすかったです。
とくにアイフルの情報はとても参考になりました。
争い過ぎると自宅に郵便物が届くと書いてあり、円満解決を望む私としては「それはまずい」と。
別に内緒というわけじゃないけど、ゴタゴタするのは正直面倒じゃないですか。
家庭もある身ですし。
それはともかく、他の事務所ページでは薄かったデメリット情報も、こちらでは詳しく教えていただけたので、裁判するしないの判断も業者別にしやすかったです。
ちなみにアイフルとは裁判なしの円満交渉で解決しました。
これから手続きされる方は業者ごとに異なるデメリットに気をつけてくださいね。